外国人向け|日本の面接でよくある質問と答え方

最終更新日:2026年11月4日

結論:日本の面接で聞かれる質問は、自己紹介、志望動機、日本語力、在留資格、転職理由、逆質問など、ほぼ決まっています。事前に「結論→理由→具体例」の順で答えを用意しておけば、日本語に自信がなくても落ち着いて話せます。 この記事では、質問ごとに面接官の意図と、NG回答を直した改善回答の例を紹介します。回答例はそのまま暗記するものではありません。ご自身の経験に置き換えて使ってください。

この記事でわかること

  • 面接官が質問で何を確認しているか
  • 自己紹介・志望動機・転職理由の答え方
  • 「日本語は大丈夫ですか」への答え方
  • 在留資格や勤務開始日を聞かれたときの答え方
  • 逆質問の例と、服装・入室のマナー

面接の質問は3つの目的に分けられる

面接官の質問は、「仕事ができるか」「一緒に働けるか」「長く働けるか」の3つを確認するためのものです。この目的がわかると、答えの方向を決めやすくなります。

確認したいこと よくある質問 答えで伝えること
仕事ができるか 自己紹介、経験、日本語力 経験と、仕事で使える力
一緒に働けるか 志望動機、強み・弱み 人柄と、チームで働く姿勢
長く働けるか 転職理由、在留資格、勤務開始日 働き続ける意思と、手続きの見通し

外国人の応募者の場合は、日本語力と在留資格について、日本人の応募者より具体的に聞かれることがあります。これは差別ではなく、就労できるかどうかと、仕事で必要な日本語を確認するための質問であることが多いです。

定番の質問と回答例

結論:定番の質問は、自己紹介、志望動機、日本語力、在留資格と勤務開始日、転職理由の5つです。 それぞれ、NG回答と改善回答を比べながら見ていきます。

自己紹介:1分で「経験・強み・意欲」を伝える

自己紹介の答えは、1分程度で、名前、これまでの経験、強み、応募への意欲の順に話すと伝わりやすくなります。面接の最初に聞かれることが多く、第一印象を左右します。長すぎる話は避け、詳しい内容は後の質問で話しましょう。

NG回答の例

「〇〇です。中国から来ました。日本の文化が好きです。よろしくお願いします。」

出身国や好きなことだけでは、仕事ができる人かどうかが伝わりません。

改善回答の例

「〇〇と申します。〇〇大学で経営学を学び、卒業後は3年間、上海の会社で法人営業をしていました。新規のお客様を開拓し、年間の売上目標を達成した経験があります。この経験を日本のお客様への提案にも生かしたいと考え、応募しました。本日はよろしくお願いいたします。」

改善のポイントは、次の3つです。

  1. 学歴や職歴を、仕事に関係する範囲で短く話す
  2. 「何をしたか」を具体的に言う
  3. 最後に応募への意欲で締める

履歴書に書いた内容と、自己紹介の内容は合わせておきましょう。履歴書の書き方は外国人向け 履歴書の書き方ガイドで説明しています。

志望動機:「なぜこの会社か」を具体的に答える

志望動機の答えは、「その会社を選んだ理由」と「自分がどう貢献できるか」の2つで組み立てると説得力が出ます。「日本が好きだから」「有名な会社だから」だけでは、他の会社でも同じ答えになってしまいます。

NG回答の例

「日本の技術がすばらしいと思い、御社で働きたいと思いました。」

改善回答の例

「御社の海外向けの製品開発に興味があります。前職では中国市場向けの商品企画を担当し、現地のお客様の声を開発チームに伝える役割をしていました。この経験と中国語を生かして、御社の海外展開に貢献したいと考えています。」

改善回答では、会社の事業と自分の経験を結びつけています。会社の公式サイトや求人票を読み、「どの事業のどの部分に関心があるか」を一つ決めておくと答えやすくなります。書き方の型は志望動機の書き方(外国人向け)で詳しく紹介しています。

「日本語は大丈夫ですか」への答え方

日本語力を聞かれたときは、「大丈夫です」だけで終わらせず、どの場面でどの程度使えるかを具体的に答えましょう。面接官が知りたいのは、試験の点数ではなく、仕事で日本語を使えるかどうかです。

日本語能力試験(JLPT)では、N3は「日常的な場面で、やや自然に近いスピードのまとまりのある会話を聞いて、話の具体的な内容を登場人物の関係などとあわせてほぼ理解できる」レベルとされています。N2は、日常的な場面に加えて幅広い場面で、自然に近いスピードの会話やニュースの要旨を把握できるレベルです(JLPT公式サイトの認定の目安より)。

NG回答の例

「はい、大丈夫です。」(具体的な説明がない) 「あまり自信がありませんが、がんばります。」(不安だけが伝わる)

改善回答の例(N2を持っている場合)

「日本語能力試験のN2を取得しています。日本の大学で2年間学び、ゼミの発表やアルバイトでのお客様対応も日本語でしていました。電話対応にはまだ慣れていないので、入社後は先輩の電話を聞いて覚えていきたいです。」

改善回答の例(N3の場合)

「N3を取得しています。仕事の指示を聞いて理解することや、短いメールを書くことはできます。専門用語はまだ覚えている途中ですので、業務に関わる言葉は毎日メモして勉強しています。」

苦手な点を正直に伝え、どう補うかを話すと、前向きな印象になります。ただし、嘘は避けてください。入社後に仕事で困るのは自分自身です。

日本語レベルごとの仕事の探し方は、日本語N3で応募できる仕事の探し方も参考にしてください。

在留資格・勤務開始日を聞かれたとき

在留資格を聞かれたら、現在の在留資格、在留期間の満了日、就労できる範囲を、在留カードを見ながら正確に答えましょう。会社は、外国人を採用する前に、在留資格で就労が認められているかを確認する必要があります(厚生労働省「外国人雇用対策」より)。

在留カードには、在留資格、在留期間の満了日、就労制限の有無などが記載されます(出入国在留管理庁「在留カードとは?」より)。面接前に、自分のカードで次の点を確認しておきましょう。

確認する項目 答え方の例
在留資格 「現在は『技術・人文知識・国際業務』です」
在留期間の満了日 「在留期間は〇年〇月〇日までです」
就労制限の有無 「在留資格の範囲内で働けます」
資格外活動許可(留学生など) 「アルバイトは週28時間以内の許可があります」

留学生などで、就職に合わせて在留資格を変更する必要がある場合は、その予定も伝えます。

改善回答の例

「現在は留学の在留資格で、在留期間は来年3月までです。内定をいただいたら、就労できる在留資格への変更を申請する予定です。手続きに必要な書類は、早めに準備いたします。」

在留資格の変更が認められるかどうかは、個別の事情によって異なります。「必ず変更できます」と言い切らず、「申請する予定です」と事実を伝えましょう。在留資格の最新情報や個別の判断は、出入国在留管理庁または専門家(行政書士等)にご確認ください。

勤務開始日を聞かれたときは、「いつから働けるか」を、現在の状況に合わせて具体的に答えます。

  • 在職中の場合:「現在の会社の退職は、〇月末の予定です。引き継ぎがあるため、入社は〇月〇日以降になります」
  • 卒業予定の場合:「卒業は3月です。4月1日から勤務できます」

日付があいまいだと、会社が受け入れの準備をしにくくなります。決まっていない部分は、「〇月ごろに決まる予定です」と見通しを添えましょう。

転職理由と「なぜ日本で働くのか」

転職理由を聞かれたら、前の会社への不満ではなく、「次の会社で実現したいこと」を中心に答えます。不満だけを話すと、「入社しても同じ理由で辞めるのでは」と思われやすいからです。

NG回答の例

「給料が低く、上司ともうまくいかなかったので辞めました。」

改善回答の例

「前の会社では営業事務を担当していましたが、お客様と直接話す機会が少なかったです。お客様の課題を聞いて提案する仕事にチャレンジしたいと考え、転職を決めました。」

事実を変える必要はありません。同じ出来事でも、「何を学び、次に何をしたいか」の形で話すと印象が変わります。転職の進め方は日本での転職ガイドで整理しています。

「なぜ日本で働きたいのですか」と聞かれることもあります。この質問は、長く働く意思があるかを確認する目的が多いです。日本で学んだ経験、日本で積みたいキャリア、今後の生活の見通しを、一つか二つ具体的に答えましょう。

逆質問と答えにくい質問への対応

結論:逆質問は準備して臨み、仕事と関係のない質問には丁寧に範囲を伝えれば大丈夫です。

逆質問:最後の「何か質問はありますか」

逆質問は、入社後の働き方を具体的に考えていることを示すチャンスです。「特にありません」と答えるより、仕事の内容や成長の機会について質問すると、意欲が伝わります。

質問の例を紹介します。

  • 「入社後、最初の3か月はどのような業務を担当しますか。」
  • 「配属されるチームの人数や、外国人社員の有無を教えてください。」
  • 「入社までに勉強しておくとよいことはありますか。」
  • 「日本語の研修や、業務を学ぶ研修の制度はありますか。」

給与や休日を聞くこと自体は問題ありませんが、求人票に書いてあることをそのまま聞くと、準備不足の印象になります。先に求人票を読み、書いていない点を質問しましょう。

答えにくい質問を聞かれたとき

家族の職業や宗教、支持政党など、仕事の能力と関係のない質問は、本来は採用選考で聞くべきではないとされています。厚生労働省の「公正な採用選考の基本」では、採用は応募者の適性・能力に基づいて行うものとされ、本籍地や家族の職業、宗教、支持政党などは採用基準にしてはいけないと説明されています。

実際には、面接官に悪意がなく、雑談のつもりで聞くこともあります。答えたくないときは、次のように丁寧に伝える方法があります。

「申し訳ありません。仕事に関係する内容でしたらお答えしますので、そちらをお聞きいただけますか。」

不適切な質問が続き、不安を感じたときは、ハローワークや労働局に相談することもできます。

服装と入室のマナー

服装と入室のマナーは、特別な知識がなくても、清潔感と時間を守ることができていれば十分です。以下は一般的なマナーです。業界や会社によって異なるため、案内に服装の指定があれば、それに従ってください。

項目 目安
服装 指定がなければ、スーツ。色は黒・紺・グレーが一般的
髪・身だしなみ 清潔感を重視。香水は控えめに
到着時間 余裕をもって会社に着き、約束の時間に遅れないように受付をする
入室 ドアをノックし、「失礼します」と言って入る
あいさつ 「〇〇と申します。本日はよろしくお願いいたします」
着席 面接官に「どうぞ」と言われてから座る
退室 「本日はありがとうございました。失礼いたします」と一礼

オンライン面接では、顔が明るく映る場所を選び、事前にカメラとマイクを確認します。背景は無地の壁など、シンプルな場所がおすすめです。

求人を探す段階では、日本語レベルの条件を確認できます。日本語N3以上の求人や、ビザサポートの記載がある求人、地域から探せる東京の求人も見てみましょう。

よくある質問

Q. 面接で日本語が聞き取れなかったら、どうすればよいですか。 A. 聞き取れなかったと、正直に伝えて大丈夫です。「申し訳ありません、もう一度お願いできますか」と丁寧に聞き返しましょう。わからないまま的外れな答えをするより、印象がよくなります。

Q. 回答は、あらかじめ紙に書いて読んでもよいですか。 A. 対面の面接では、紙を読み上げるのは避けるのが一般的です。準備したメモを見ながら練習し、本番ではキーワードだけを覚えて自分の言葉で話しましょう。オンライン面接でも、画面を見続けると不自然に見えることがあります。

Q. 面接で給与や残業について聞いてもよいですか。 A. 聞いても問題ありませんが、聞き方に注意しましょう。最初に待遇だけを質問すると、仕事への関心が低い印象になることがあります。仕事内容の質問をしたあとで、「参考までに、残業時間の目安を教えていただけますか」のように聞くと自然です。

Q. 面接に落ちたとき、理由を聞いてもよいですか。 A. 多くの会社は理由を教えない方針ですが、聞くこと自体はできます。教えてもらえない場合は、面接を振り返って、自己紹介や志望動機の答えを見直しましょう。ハローワークの外国人向け窓口でも相談できます。

次のステップ

面接の練習ができたら、実際の求人に応募してみましょう。NAKAMA日本就職は、無料の会員登録をすると、気になる求人に応募できます。無料会員登録はこちら

最終更新日:2026年11月4日。制度は変更されることがあります。最新情報は出入国在留管理庁や厚生労働省などの公式サイトでご確認ください。在留資格に関する個別の判断は、出入国在留管理庁または専門家(行政書士等)にご確認ください。

参考にした公的情報

制度は変更されることがあります。最新の情報は、出入国在留管理庁・厚生労働省などの公式サイトで確認してください。