日本の年収の目安|年齢別・産業別・企業規模別に見る平均(外国人向け)

最終更新日:2026年11月4日

結論:日本の給与所得者の平均年収は487万円です(国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」、令和8年9月公表)。ただし平均は、年齢・企業規模・産業・雇用形態で大きく変わります。 求人票の年収を見るときは、額面か手取りか、賞与や残業代が含まれるかを必ず確認してください。この記事では、公的統計の数字と、求人票の年収欄の見方を整理します。

年収と月収の基本:額面・手取り・賞与・残業

額面(がくめん)とは、税金や社会保険料を引く前の金額です。求人票に書かれる年収・月給は、通常は額面です。実際に口座へ入る金額は手取り(てどり)といい、額面より少なくなります。

年収は、次の式で考えると分かりやすくなります。

  • 年収 = 月給 × 12か月 + 賞与(ボーナス)+ 残業代などの手当

たとえば、月給25万円・賞与が年2か月分の場合、基本の年収は25万円 × 12 + 50万円 = 350万円です。これは計算の見本であり、実際の金額は会社ごとに異なります。

賞与は、会社が年に1〜2回など決めて支払うお金です。必ず支払われるとは限らず、「業績による」と書かれる求人もあります。国税庁の調査では、平均年収487万円のうち、平均賞与は75万円、平均給料・手当は412万円でした(令和7年分、国税庁)。

手取りの計算は、手取りの目安と引かれるお金で詳しく説明しています。ここでは、額面ベースの数字を見ていきます。

日本全体の年収の目安:国税庁の統計

日本の給与所得者(1年を通じて勤務した人)の平均年収は487万円です。男女別では、男性597万円、女性342万円です(令和7年分、国税庁)。

雇用形態別では、正社員(正職員)が559万円、正社員以外が210万円です(同)。正社員以外には、パート、アルバイト、契約社員などが含まれます。

区分 平均年収 出典
全体 487万円 国税庁 令和7年分
男性 597万円 同上
女性 342万円 同上
正社員(正職員) 559万円 同上
正社員以外 210万円 同上

注意したい点があります。この調査の対象の平均年齢は47.3歳、平均勤続年数は12.5年です(同)。長く働いている人が多いため、日本で最初に就職する人の年収は、この平均より低くなりやすいといえます。

また、この調査は民間企業の給与を対象にしており、公務員は含まれません。平均値は、高い給与の人に引っ張られる傾向もあります。「自分の年収が平均より低い」と、すぐに悲観しなくて大丈夫です。

月給の目安:厚生労働省の賃金構造基本統計調査

厚生労働省の統計では、一般労働者(短時間労働者以外の常用労働者)の賃金は月340.6千円(約34万円)です(令和7年6月分、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」)。

この「賃金」は、所定内給与額のことです。所定内給与額とは、契約で決まった毎月の給与から、残業代などを除いた額で、税金などを引く前の金額をいいます。国税庁の年収の統計とは、調べ方が違うので、数字を直接足し引きしないでください。

項目 内容
国税庁の調査 1年間の給与の合計(賞与を含む)。民間企業が対象
厚生労働省の調査 6月分の所定内給与額(残業代を除く)。常用労働者10人以上の事業所が対象

厚生労働省の統計では、大学卒の新規学卒者(新卒)の賃金も確認できます。令和7年の男女計では、大学262.3千円、大学院299.0千円、専門学校230.7千円、高校207.3千円です(厚生労働省、初任給)。

年齢別・企業規模別・産業別の違い

年収・月給は、年齢が上がるほど高くなる傾向があります。次の表は、男女計の月額賃金(所定内給与額)です。

年齢階級 賃金(千円)
20〜24歳 242.8
25〜29歳 279.4
30〜34歳 312.3
35〜39歳 340.6
40〜44歳 364.3
45〜49歳 377.9
50〜54歳 388.8
55〜59歳 396.2

(令和7年6月分、出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」)

上の年齢別の表のとおり、年齢が上がるにつれて平均の賃金は高くなる傾向があります。そのため、年齢や経験によって、求人の条件の見え方が変わります。

企業規模別の違い

企業規模でも差があります。厚生労働省の統計では、常用労働者1,000人以上を大企業、100〜999人を中企業、10〜99人を小企業としています。男女計の賃金は、大企業385.1千円、中企業326.2千円、小企業305.6千円です(令和7年6月分、厚生労働省)。

国税庁の統計でも、資本金2,000万円未満の株式会社の平均年収は416万円、資本金10億円以上の株式会社は692万円です(令和7年分、国税庁)。規模が大きい会社ほど高い傾向ですが、小さい会社にも高い給与の会社はあります。

産業別の違い

産業によっても賃金は異なります。国税庁の統計で平均年収が最も高いのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の854万円で、最も低いのは「宿泊業,飲食サービス業」の276万円です(令和7年分、国税庁)。

厚生労働省の統計から、外国人が応募しやすい産業を含めて、いくつか並べると次のとおりです。

産業 賃金(千円)
情報通信業 406.0
学術研究,専門・技術サービス業 440.3
建設業 366.3
卸売業,小売業 349.1
製造業 330.0
医療,福祉 315.7
運輸業,郵便業 312.7
宿泊業,飲食サービス業 277.2

(男女計・全年齢計、令和7年6月分、出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」)

この表は産業の平均です。職種ごとの賃金は、同じ産業でも、経験年数や資格、勤務先で変わります。ITの仕事を探す方はITエンジニアの求人、医療分野は医療分野の求人で、具体的な条件を比べてみてください。

地域別の違い

地域によっても違います。令和7年の全国の賃金は340.6千円で、これを上回ったのは東京都、神奈川県、愛知県、大阪府の4都府県でした。最も高いのは東京都の418.3千円です(厚生労働省)。

ただし、東京など都市部は家賃や生活費も高くなります。給与だけでなく、生活費も合わせて考えましょう。地域から探す場合は、東京の求人を見る、大阪の求人を見るで条件を確認できます。

外国人労働者の賃金:統計からわかること

厚生労働省の統計には、外国人労働者の賃金もあります。令和7年の外国人労働者全体の賃金は254.3千円です。在留資格の区分別では、専門的・技術的分野(特定技能を除く)が313.2千円、特定技能が221.4千円、身分に基づく在留資格が311.1千円、技能実習が190.3千円です(令和7年6月分、厚生労働省)。

この数字を見るときは、2つの点に注意してください。まず、年齢や勤続年数が違います。外国人労働者全体の平均年齢は32.5歳、平均勤続年数は3.3年で、日本全体の統計より若く、勤続も短い層が多く含まれます(同)。次に、在留資格の区分は、仕事内容や制度によって分かれており、単純に優劣を比べるものではありません。

在留資格の説明は技術・人文知識・国際業務の在留資格で確認できます。個別の在留資格の判断は、出入国在留管理庁にご確認ください。

求人票の年収欄の見方

求人票の年収・月給欄は、次の順番で確認すると、条件の違いが分かります。

  1. 月給か年収か:月給の場合は、賞与が別に書かれているかを見る
  2. 賞与の有無と回数:「年2回」「前年実績2.0か月分」のような書き方に注意し、「業績による」は金額が決まっていない可能性がある
  3. 固定残業代(みなし残業):基本給に含まれていないか、何時間分かを見る
  4. 手当の中身:住宅手当、交通費、資格手当などが月給に含まれるかを確認する
  5. 試用期間中の条件:試用期間の給与が本採用と違う場合がある

固定残業代とは、あらかじめ決めた時間分の残業代を、毎月の給与に含めて支払う仕組みです。厚生労働省の資料では、固定残業代を採用する場合、求人票などに次の3点をすべて明示するよう求めています。

  • 固定残業代を除いた基本給の額
  • 固定残業代に関する労働時間数と金額等の計算方法
  • 固定残業時間を超える時間外労働・休日労働・深夜労働の割増賃金を、追加で支払う旨

月給が高く見えても、固定残業代が大きく含まれている場合があります。その場合は、基本給と何時間分の残業代かを、応募前に確認しましょう。

残業代と最低賃金

残業代は、法律で割増率が決まっています。時間外労働と深夜労働(午後10時〜午前5時)は25%以上、法定休日の労働は35%以上の割増賃金が必要です。時間外労働が深夜に及ぶ場合は、合計50%以上になります(厚生労働省)。

最低賃金は、地域ごとに決まる時給の下限です。令和7年度の全国加重平均は1,121円で、東京都は1,226円でした(厚生労働省)。令和8年度は、全国加重平均が1,177円とする答申が令和8年9月3日に公表され、各都道府県で令和8年10月1日から12月2日までの間に順次発効する予定です(厚生労働省)。お住まいの都道府県の最新額は、厚生労働省のページで確認してください。

年収を上げたいときに考えたいこと

年収を上げる方法は、転職、昇進、資格や日本語力の向上などがあります。統計では、企業規模や産業、年齢で賃金が変わるため、次のような点を整理してから動くと判断しやすくなります。

  • 現在の年収を、月給・賞与・手当に分けて書き出す
  • 希望する職種の求人票で、年収の幅と必要な経験・日本語レベルを確認する
  • 転職先の条件が、基本給なのか、固定残業代を含むのかを見る
  • 面接で、評価制度や昇給の仕組みを質問する

転職の進め方は日本での転職の流れで説明しています。年収だけでなく、働く場所、残業時間、仕事内容、成長の機会も合わせて比べると、後悔の少ない選択につながります。

よくある質問

Q. 日本で外国人の平均年収はいくらですか。 A. 外国人だけの年収を示す公的な平均値は、この記事では確認できていません。月額の賃金なら、外国人労働者全体は254.3千円です(令和7年6月分、厚生労働省)。年齢や勤続年数、在留資格で大きく変わります。

Q. 求人票の年収は、手取りですか。 A. いいえ、通常は額面(税金や社会保険料を引く前の金額)です。手取りは額面より少なくなります。詳しい計算は、手取りの記事で確認してください。

Q. 賞与は必ずもらえますか。 A. いいえ、会社によって異なります。支給の有無、回数、金額は、求人票や雇用契約書で確認しましょう。「業績による」と書かれている場合は、過去の実績を質問するのがおすすめです。

Q. 新卒の初任給はどのくらいですか。 A. 令和7年の統計では、大学卒で262.3千円、大学院卒で299.0千円です(厚生労働省、男女計)。会社や職種により異なるため、応募先の求人票で確認してください。

Q. 日本の最低賃金は、外国人にも適用されますか。 A. はい、国籍に関係なく適用されます。厚生労働省の資料でも、日本国内で働く外国人労働者には、日本人と同じく最低賃金法などの労働関係法令が適用されると説明されています。最低賃金は都道府県ごとに異なり、毎年改定されます。時給や月給が最低賃金を下回る場合は、会社や労働基準監督署に相談してください。

次のステップ

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最終更新日:2026年11月4日。制度は変更されることがあります。最新情報は国税庁・厚生労働省などの公式サイトでご確認ください。

参考にした公的情報

制度は変更されることがあります。最新の情報は、出入国在留管理庁・厚生労働省などの公式サイトで確認してください。