外国人が介護職で働くには|仕事内容・必要な条件・求人の探し方
結論:外国人が介護の仕事に就く方法は複数あり、どの方法が使えるかは、在留資格・日本語力・資格・これまでの経歴で決まります。 代表的なのは「特定技能(介護)」「在留資格『介護』」「EPA」です。制度は変更が多いため、応募前に出入国在留管理庁と厚生労働省の最新ページで確認してください。この記事では、仕事の種類、制度の一般的な説明、介護福祉士、日本語力、求人票の見方を順に整理します。個人が就労できるかどうかの判断は、この記事ではできません。
介護の仕事にはどんな種類があるか
介護の仕事は、働く場所によって内容と働き方が大きく変わります。求人を選ぶ前に、まず種類を知っておきましょう。
| 種類 | 主な場所 | 仕事のイメージ | 働き方の特徴 |
|---|---|---|---|
| 施設系(入所) | 特別養護老人ホーム、有料老人ホームなど | 食事・入浴・排せつの介助、見守り | 夜勤を含むシフト制の施設もある |
| 施設系(通所) | デイサービスなど | 送迎、レクリエーション、機能訓練の補助 | 日中中心の勤務が多い |
| 訪問系 | 利用者の自宅 | 自宅での身体介護や生活の支援 | 一人で訪問する場面がある |
「身体介護」とは、入浴、食事、排せつの介助など、利用者の体に直接ふれる介護のことです。出入国在留管理庁の「介護分野(特定技能)」のページでは、特定技能で従事できる業務を、身体介護等とそれに付随する支援業務(レクリエーションの実施、機能訓練の補助等)と説明しています(2025年4月21日時点、出典:出入国在留管理庁)。
訪問系については、厚生労働省のページに、特定技能外国人も一定の条件のもとで訪問系サービスに従事できるようになったと書かれています。条件には、介護職員初任者研修などの修了や、介護事業所等での実務経験(原則1年以上)などがあります。受入れ事業所側にも遵守事項があります(2026年11月時点で確認、出典:厚生労働省「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」)。そのため、未経験で入職してすぐ訪問系に入る形は一般的ではないと考えておくのが安全です。
外国人が介護で働く主な制度
介護で働く制度は、「何を持っている人が、どの枠で入るか」で分かれます。ここでは一般的な内容だけを説明します。
| 制度・在留資格 | 一言でいうと | 確認先 |
|---|---|---|
| 在留資格「介護」 | 介護福祉士の資格を持つ人が、介護や介護の指導を行う在留資格 | 出入国在留管理庁 |
| 特定技能(介護) | 人手不足分野で、試験などで一定の技能と日本語力を確認して働く枠 | 出入国在留管理庁・厚生労働省 |
| EPA(経済連携協定) | 国同士の協定に基づく介護福祉士候補者の受入れ | 国際厚生事業団(JICWELS) |
| 技能実習から育成就労へ | 技能実習制度を発展的に解消し、育成就労制度に移る動き | 出入国在留管理庁 |
在留資格「介護」
在留資格「介護」は、公私の機関との契約に基づき、介護福祉士の資格を持つ人が介護または介護の指導を行う業務に就くための在留資格です。出入国在留管理庁のページでは、該当例を介護福祉士としています。申請では、介護福祉士登録証の写しなどの提出が必要とされています(2026年11月時点、出典:出入国在留管理庁)。つまり、この在留資格で働くには、先に介護福祉士の資格を取得している必要があります。
特定技能(介護)
特定技能は、人手不足の分野で、一定の技能と日本語力を持つ外国人を受け入れる在留資格です。介護分野の特定技能1号では、介護の技能評価試験と、日本語の確認が求められます。日本語は、国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験(JLPT)N4以上のいずれかに加えて、介護日本語評価試験が必要です。介護分野の技能実習2号を良好に修了した人は、これらが免除されます(2025年4月21日時点、出典:出入国在留管理庁)。免除の範囲は経歴によって異なるため、細部は出入国在留管理庁と厚生労働省の運用要領で確認してください。
EPA
EPAは、国同士の協定に基づく制度です。国際厚生事業団(JICWELS)のページによると、対象国はインドネシア、フィリピン、ベトナムです。候補者は来日前に約1年間の日本語研修を受け、受入れ機関で4年間介護業務に従事しながら介護福祉士の国家資格を目指します。原則として転職はできません(2026年11月時点、出典:JICWELS)。同ページに説明されているのは、受入れ機関が求人登録をし、JICWELSがマッチングする流れです。個人が応募できる窓口については、JICWELSの公式ページでご確認ください。
技能実習と育成就労
育成就労制度は、人手不足分野で3年間の就労を通じて特定技能1号の水準の人材を育てる制度です。出入国在留管理庁のQ&Aによると、運用開始は2027年4月1日です(2026年11月時点、出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」)。対象分野は国の基本方針で定められます。介護が含まれるかどうかを、このQ&Aのページでは確認できませんでした。今後変わる可能性もあるため、入管庁の最新情報を確認してください。
介護福祉士とはどんな資格か
介護福祉士は国家資格で、取得すると在留資格「介護」で働く道が開けます。国家試験を実施するのは、公益財団法人社会福祉振興・試験センターです。
受験資格にはいくつかのルートがあります。外国籍で、在留資格「特定技能1号」や「技能実習」で働いている人は、実務経験ルートが適用されると、同センターのページに記載されています。実務経験ルートでは、実務経験に加えて実務者研修の修了が必要です。同ページには、実務経験3年以上だけでは受験できないという注意書きもあります(2026年11月時点、出典:社会福祉振興・試験センター)。
受験の条件や申込期間は毎年見直されることがあります。受験を考える方は、必ず同センターの最新の案内を確認してください。職場によっては、実務者研修の受講費用の支援や、試験対策の勉強会を用意していることもあります。求人票や面接で確認しましょう。
介護で求められる日本語力
介護の現場では、利用者とのやり取りと、記録・申し送りで日本語を使います。求められる力は、職場と業務によって変わります。
- 利用者との会話:体調を聞く、声かけをする、要望を聞き取る
- 同僚との連絡:指示を聞く、報告する、申し送りをする
- 記録:介護記録に、その日の様子を日本語で書く
制度上の目安としては、特定技能(介護)でJLPT N4以上、またはそれに相当するテストの合格が確認されます。EPAの候補者は、約1年間の日本語研修を経て入職し、目安はN3程度以上とされています。JLPTの公式説明では、N3は日常的な場面の日本語をある程度理解できるレベルです(JLPT公式サイト)。
ただし、試験に合格することと、現場で困らないことは別です。とくに夜勤では、少人数で判断する場面があります。応募前に、夜勤の人員体制や、日本語を教えてもらえる環境があるかを確認しておくと安心です。N3前後の方向けの考え方は日本語N3で応募できる仕事の探し方にまとめています。
求人票で確認したいポイント
介護の求人は、同じ職種名でも条件の差が大きいため、求人票の次の項目を比べましょう。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 夜勤・シフト | 夜勤の回数、夜勤時の人数、休憩・仮眠の取り方、休みの取り方 |
| 資格手当 | 介護福祉士や初任者研修などの手当の有無と、金額が月額か時給か |
| 研修・教育 | 入職時の研修、日本語学習の支援、国家試験や実務者研修の受講支援 |
| 住宅補助 | 社宅・寮、家賃補助の有無と、自己負担額 |
| 日本語の条件 | 「N4以上」「日常会話可」などの記載と、記録業務の範囲 |
| 外国人の在籍 | 同じ母語の同僚や、外国人職員が働いているか |
| 在留資格 | 求人が対象とする在留資格(特定技能・介護など)の記載 |
給与の「総額」だけでなく、夜勤手当や各種手当が基本給に含まれているかどうかも見てください。手取りの考え方は日本の給与の手取りの見方で説明しています。住まいを探す場合は日本で部屋を借りる方法も参考になります。
介護の求人を探す方法
NAKAMA日本就職には、介護専用のカテゴリはありません。そのため、キーワード検索を使うのが近道です。「介護」で求人を検索すると、仕事内容や会社名に「介護」を含む求人を見られます。また、医療・福祉系の求人一覧も確認できますが、介護の求人がここに含まれない場合があります。キーワード検索を主に使ってください。
在留資格のサポートについて知りたいときは、ビザサポートの記載がある求人も探せます。ただし、記載があっても在留資格の許可が保証されるわけではありません。気になる求人は、応募前に在留資格の扱いを確認しましょう。
日本語に不安がある方は、ハローワークの外国人雇用サービスセンターでも職業相談を受けられます。利用には在留カードが必要です。
よくある質問
Q. 未経験でも介護の仕事に応募できますか。 A. 求人によっては応募できます。ただし、特定技能で働く場合は、技能評価試験などの確認が必要です。応募前に、会社がどの在留資格での採用を想定しているかを確認してください。
Q. 留学生が介護の仕事をアルバイトでできますか。 A. 在留資格によって、働ける時間や内容が決まっています。留学生のアルバイトは「資格外活動許可」が必要です。詳しくは出入国在留管理庁に確認してください。
Q. 介護福祉士の資格は日本語でしか受けられませんか。 A. この記事では、日本語以外で受験できるかを公式ページで確認できていません。受験の言語や配慮については、社会福祉振興・試験センターの最新の受験の手引きで確認してください。
Q. 夜勤は必ずありますか。 A. 施設の種類によります。入所系の施設には夜勤を含むシフト制の勤務があり、通所系は日中の勤務が中心の施設もあります。求人票の勤務時間欄で確認しましょう。
Q. 求人の記載が「特定技能可」のとき、何を確認すればよいですか。 A. まず、介護分野の特定技能で求められる試験や日本語の条件に当てはまるかを確認します。次に、受入れ機関が支援体制を持っているかを面接で聞いてみましょう。
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最終更新日:2026年11月4日。制度は変更されることがあります。最新情報は出入国在留管理庁・厚生労働省・国際厚生事業団・社会福祉振興・試験センターなどの公式サイトでご確認ください。在留資格に関する最新情報・個別の判断は、出入国在留管理庁または専門家(行政書士等)にご確認ください。
参考にした公的情報
- 在留資格「介護」(出入国在留管理庁)
- 介護分野(特定技能)(出入国在留管理庁)
- 介護分野における特定技能外国人の受入れについて(厚生労働省)
- 育成就労制度Q&A(出入国在留管理庁)
- EPA介護福祉士候補者 受入れについて(国際厚生事業団 JICWELS)
- 介護福祉士国家試験 受験資格(社会福祉振興・試験センター)
- 日本語能力試験JLPT N1〜N5:認定の目安
- 大阪外国人雇用サービスセンター 仕事をお探しのみなさまへ(厚生労働省)
制度は変更されることがあります。最新の情報は、出入国在留管理庁・厚生労働省などの公式サイトで確認してください。
