営業職で働く外国人|仕事内容・求められる力・求人の探し方
結論:営業職は「誰に」「何を」「どう売るか」で仕事の中身が大きく変わります。求人を選ぶときは、職種名の「営業」だけで判断せず、顧客・商品・営業方法・待遇の4点を求人票で確認しましょう。 日本語力や母語を活かせる場面は求人によって異なります。この記事では、営業の種類、一日の流れの例、求められる力、求人票の確認点、探し方を順に整理します。
営業職にはどんな種類があるか
営業は、顧客の種類・勤務先の形態・営業方法の3つの切り口で整理すると、求人を比べやすくなります。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)の「営業の仕事」のページでは、営業を次のように分類しています(2026年11月時点、出典:厚生労働省 job tag)。
| 切り口 | 種類 | job tagでの説明(要約) |
|---|---|---|
| 顧客 | 法人営業(B to B) | 企業の担当者や経営者に、システムや商品を提案する営業。社内での検討が必要になる分、取引額が大きいとされています |
| 顧客 | 個人営業(B to C) | 一般の消費者に販売する営業。信頼関係づくりや柔軟な対応が求められます |
| 勤務先の形態 | メーカー営業 | 自社が開発した商品やサービスを直接販売する営業 |
| 勤務先の形態 | 代理店営業 | 他社の商品を代理で販売する営業 |
| 勤務先の形態 | 商社営業 | 国内外から仕入れた商品を販売する営業 |
| 営業方法 | 新規開拓営業・ルート営業・反響営業・飛び込み営業 | 新しい顧客を探す、既存の取引先を回る、問い合わせに対応する、予約なしで訪問する、など |
「B to B」は企業向けの取引、「B to C」は消費者向けの取引という意味です。
「インサイドセールス」(電話やオンライン会議で行う営業)や「海外営業」(海外の取引先と行う営業)という呼び方も求人票ではよく見かけます。ただし、この2つはjob tagの上記ページでは独立した分類として確認できませんでした。求人票の仕事内容欄で、具体的に何をするかを読んで判断してください。
営業職の一日の流れ(一般的な例)
営業の一日は、会社・担当顧客・営業方法によって変わります。以下は、法人営業を想定した一般的な例であり、実際の勤務とは異なる場合があります。
| 時間帯の目安 | 内容の例 |
|---|---|
| 午前 | 出社、メールの確認、その日の訪問準備(資料・見積書の確認) |
| 日中 | 取引先への訪問、オンライン商談、提案 |
| 夕方 | 社内に戻り、商談の記録、見積書や提案書の作成 |
| 終業前 | 上司への報告、翌日の準備 |
ルート営業なら既存顧客の訪問が中心になり、新規開拓営業なら電話やメールで面会の約束を取る時間が増えます。反響営業は、問い合わせへの返信や説明が業務の中心です。
ここで重要なのは、営業は「話す」だけの仕事ではないという点です。見積書や提案書の作成、社内の担当部署との調整、記録の入力など、日本語で書く仕事も含まれます。応募前に、一日のうち訪問・電話・書類の割合がどのくらいか、面接で聞いておくと安心です。
営業職で求められる日本語力と母語の活かし方
営業職で必要な日本語力は、求人によって異なります。求人票に「N2以上」などの記載があれば、それが一つの目安になります。JLPTの公式説明では、N2は幅広い場面で使われる日本語をある程度理解できるレベルとされています(出典:JLPT公式サイト)。
営業で日本語を使う場面は、主に次の3つです。
- 話す:商品の説明、提案、交渉、電話対応
- 聞く:顧客の要望や困りごとの聞き取り、社内の指示の理解
- 書く:メール、見積書、提案書、日報や商談記録
敬語(相手を立てる丁寧な言い方)やビジネスメールの書き方は、入社後に学べる職場もあります。研修の有無は求人ごとに異なるため、応募前に確認しましょう。
母語を活かせる営業
母語や母国の知識を活かせるかどうかは、求人によって異なります。たとえば、次のような営業では、語学力や文化の理解が評価される可能性があります。
- 海外の取引先とやり取りする営業(輸出入に関わる商社・メーカーなど)
- 訪日客や在日外国人の顧客に向けた営業
- 外国人のお客様を対象にした商品・サービスの提案
ただし、「外国人だから母語を使う仕事に就ける」とは限りません。母語を使う場面があるのか、それとも日本語での営業が中心なのかは、求人票の仕事内容と面接で確認してください。母語を活かす仕事を考える方は、通訳・翻訳の仕事の探し方も参考になります。
求人票で確認したいポイント
営業職の求人は、同じ職種名でも条件の差が大きくなります。次の項目を求人票で確認しましょう。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 営業の種類 | 法人か個人か、新規開拓かルート営業か、扱う商品は何か |
| ノルマ(目標数字) | 目標があるか、あれば何を基準にするか(売上・契約件数など)、達成できなかったときの扱い |
| インセンティブ | 成果に応じた報酬の有無、計算方法、支払い時期 |
| 固定残業代 | 給与に残業代が含まれるか、含まれる場合の時間数と金額 |
| 転勤・出張 | 転勤の有無、範囲、出張の頻度、車の運転の要否 |
| 研修・同行 | 入社後の研修、先輩の同行期間 |
| 日本語の条件 | 「N2以上」などの記載、書類作成の範囲 |
固定残業代の見方
固定残業代(みなし残業代)とは、一定時間分の残業代をあらかじめ給与に含めて支払う仕組みです。厚生労働省のリーフレットは、募集要項や求人票で固定残業代制を採用する場合、固定残業代を除いた基本給の額、固定残業代に関する労働時間数と金額等の計算方法、固定残業時間を超えた分の割増賃金を追加で支払う旨の3点を明示するよう求めています(2026年11月時点、出典:厚生労働省)。求人票に「月給25万円」とあっても、その金額に固定残業代が含まれているかどうかを確認してください。手取りの考え方は日本の給与の手取りの見方で整理しています。
ノルマやインセンティブ、転勤の条件は会社によって大きく異なります。一般的な傾向は断言できないため、求人票と面接で個別に確認するのが確実です。契約後の労働条件は労働条件通知書の見方も参考にしてください。
営業職の面接と年収の調べ方
営業職の面接では、日本語での説明力や、顧客との関わり方についての考え方が見られることがあります。面接でよく聞かれる質問と答え方は、外国人向け面接の質問と回答例で紹介しています。
営業職の年収は、会社の規模、業界、インセンティブの有無で大きく変わります。この記事では、公的統計の数字を原ページで確認できなかったため、具体的な金額は掲載しません。給与の見方や調べ方は、外国人のための日本の給与相場ガイドにまとめています。
営業職の求人を探す方法
NAKAMA日本就職では、営業職の求人を職種から探せます。まず営業職の求人一覧を見て、仕事内容や条件を比べてみてください。日本語力に合わせて探すなら、日本語N2以上の求人も確認できます。
勤務地を絞りたい場合は、東京の求人を見るのように、エリア別の一覧も使えます。特定の商材や業界がある場合は、「営業」で求人を検索するのようにキーワード検索も便利です。
日本語や応募書類に不安がある方は、ハローワークの外国人雇用サービスセンターで職業相談を受けられます。利用の際は在留カードが必要です。在留資格によって働ける内容が異なるため、仕事内容が自分の在留資格で認められるかは、出入国在留管理庁に確認してください。
よくある質問
Q. 営業職は未経験でも応募できますか。 A. 求人によっては応募できます。「未経験歓迎」と書かれていても、研修の内容や同行期間は会社ごとに違います。求人票の記載と面接で、入社後の教育体制を確認しましょう。
Q. 日本語がN2に届いていなくても営業職に就けますか。 A. 求人によって条件は異なります。N2以上を条件とするかどうかは、会社や仕事内容によって違います。気になる求人の「日本語の条件」欄を確認し、不明な点は応募前に問い合わせてください。
Q. 営業にはノルマが必ずありますか。 A. 会社によって異なります。数字の目標がある会社も、ない会社もあります。目標がある場合は、何を基準にするか、達成できなかった場合の扱いを面接で確認しましょう。
Q. 外国人の営業は、母国の顧客だけを担当しますか。 A. いいえ、そうとは限りません。母語を活かす担当になる求人もありますが、日本語で日本の顧客を担当する求人もあります。担当顧客は求人ごとに違うため、仕事内容欄で確認してください。
Q. 転勤や出張が多いかどうかは、どこで分かりますか。 A. 求人票の勤務地や「転勤の有無」の欄で確認できます。記載がないときは、面接で聞いて構いません。入社後の働き方に関わるため、遠慮せず確認しましょう。
次のステップ
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最終更新日:2026年11月5日。制度は変更されることがあります。最新情報は厚生労働省(職業情報提供サイト job tag、ハローワーク)・日本語能力試験JLPT公式サイトなどの公式サイトでご確認ください。在留資格に関する最新情報・個別の判断は、出入国在留管理庁または専門家(行政書士等)にご確認ください。
参考にした公的情報
- 営業の仕事(厚生労働省 職業情報提供サイト job tag)
- 日本語能力試験JLPT N1〜N5:認定の目安
- 固定残業代を賃金に含める場合は、適切な表示をお願いします(厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク)
- 外国人雇用サービスセンター(厚生労働省 ハローワーク)
制度は変更されることがあります。最新の情報は、出入国在留管理庁・厚生労働省などの公式サイトで確認してください。
