自己PRの書き方|外国人向け例文つき

最終更新日:2026年11月5日

結論:自己PRは「強み → 根拠となる経験 → 仕事での活かし方」の順に書くと、短くても伝わります。 外国人の応募者は、母語や異文化への対応力、日本語学習の努力を「事実」で示すと、強みとして読み手に届きます。この記事では、新卒・中途・未経験の3つの場面で、良い例と改善例を並べて紹介します。

自己PRと志望動機は何が違うのか

自己PRは「自分は何ができる人か」を伝える文章で、志望動機は「なぜこの会社を選んだか」を伝える文章です。両方に自分の経験が出てくるため混ざりやすいのですが、答える問いが違います。

項目 答える問い 中心になる内容
自己PR 自分にどんな強みがあるか 強み・根拠となる経験・仕事での活かし方
志望動機 なぜこの会社・仕事か 業界・会社を選んだ理由・入社後の貢献

厚生労働省のジョブ・カード制度総合サイトは、自分の将来像と応募先の事業を結びつけ、そのための能力や資質の根拠を示すよう説明しています。自己PRは、この「根拠」の部分を担う文章だと考えると整理しやすくなります。

志望動機の書き方は志望動機の書き方(外国人向け)で説明しています。この記事では自己PRに絞ります。

基本は3段構成:強み・根拠・活かし方

自己PRは、「強み → 根拠となる経験 → 仕事での活かし方」の3段で書くのが基本です。ジョブ・カード制度総合サイトでも、先に結論を書き、あとから理由を述べる形が読みやすいとされています。

  1. 強み(結論):最初に「私の強みは〇〇です」と一文で書きます。
  2. 根拠となる経験:その強みを使った具体的な場面を書きます。数字や期間があれば入れます。
  3. 仕事での活かし方:入社後、どの場面でその強みを使うかを書きます。

ハローワークの資料では、応募書類は分かりやすく、自分の強みが伝わる内容にすることが求められています(ハローワークインターネットサービス)。長さについては、応募先が文字数を指定している場合はそれに従ってください。指定がなければ、欄の大きさに合わせて3段が入る長さにします。

強みは、1つに絞るのがおすすめです。複数並べると、どれも根拠が薄くなりやすいためです。

外国人ならではの強みを「事実」で示す

外国人の応募者の強みは、「母語」「異文化への対応」「日本語学習の努力」などですが、どれも事実で示すと説得力が出ます。形容詞だけで書くと、読み手には確認のしようがありません。

強みの種類 事実で示す書き方の例
母語・語学力 「母語の〇〇語で、海外のお客様へのメール対応を週に〇件担当した」
異文化対応 「複数の国籍のメンバーがいる職場で、作業手順を図にして共有した」
日本語学習の努力 「日本語学校で〇年学び、JLPT N2を取得した。現在も毎日〇〇を続けている」
環境に適応した経験 「来日後、アルバイトで接客を担当し、お客様の言葉遣いを学んだ」

日本語の資格を書くときは、JLPTの認定の目安を日本語能力試験の公式サイトで確認し、取得したレベルを正確に書いてください。取得前なら「学習中」と書き、いま続けている努力を添えれば十分です。

母語や海外経験は、応募先の仕事と関係があるときに書きます。関係がない場合は、無理に入れなくて構いません。

在留資格については、自己PRで詳しく説明する必要はありません。就労できる在留資格かどうかは、別の書類や面接で確認されます。一般的な制度の説明は、出入国在留管理庁の「技術・人文知識・国際業務」のページで確認できます。個別の判断は出入国在留管理庁へお問い合わせください。

場面別の例文:良い例と改善例

ここでは、新卒・中途・未経験の3つの場面で例文を示します。例文の人物や経験は、すべて架空の見本です。ご自身の経験に置き換えて使ってください。 数字も見本ですので、実際の事実を書いてください。

例1:新卒(留学生)・営業職を志望

改善前 私の強みはコミュニケーション能力です。留学生活でたくさんの人と話し、積極的に行動できるようになりました。御社でも頑張ります。

「コミュニケーション能力」が何を指すのか、どこで発揮したのかが分かりません。

改善後 私の強みは、相手の要望を聞き取り、言葉を選んで説明する力です。大学の近くの家電量販店で2年間アルバイトをし、日本語で接客しました。お客様が商品の違いを分からず迷っているときは、質問を重ねて用途を確認し、候補を2つに絞ってご案内しました。入社後は、母語の中国語を使える海外のお客様への対応でも、この力を活かしたいと考えています。

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例2:中途(実務経験あり)・事務職を志望

改善前 私は責任感があり、仕事を最後までやり遂げます。前の会社でも真面目に働きました。

「責任感」はどの応募者にも書ける言葉で、経験が見えません。

改善後 私の強みは、決められた期限までに正確に作業を終える力です。前職では3年間、貿易会社で書類作成を担当し、毎月約200件の書類を扱いました。入力ミスを減らすため、提出前に自分でチェックリストを作って確認し、上司への報告も欠かさず行いました。この経験を活かし、御社でも正確さが求められる書類管理を担当したいと考えています。

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例3:未経験職種への応募・接客から販売・サービスへ

改善前 未経験ですが、人と話すのが好きです。体力もあるので何でもできます。

「好き」や「何でもできる」では、応募先が求める力と結びつきません。

改善後 私の強みは、日本語と母語の両方で、お客様に分かりやすく案内できることです。飲食店で2年間アルバイトをし、外国人のお客様にメニューの説明をする役割を任されていました。日本語のメニューを母語に直した案内を自分で作り、注文の間違いを減らすことができました。販売の仕事は初めてですが、この経験を活かして、外国人のお客様への案内で役立ちたいと考えています。

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避けたいNG表現と言い換え

NG表現の多くは、悪意がなくても「根拠のない自己評価」に見えてしまうものです。次の表で言い換えの方向を確認しましょう。

NG表現 問題点 言い換えの方向
コミュニケーション能力があります 根拠がなく、誰にでも書ける 誰と何をしたかを書く
日本語は完璧です 根拠がなく、面接でずれが出る 資格・使った場面の事実で書く
責任感が強いです 経験が見えない 任された仕事と結果を書く
何でも頑張ります 強みが分からない できることを1〜2つに絞る
外国人なので多様な視点があります 強みの中身が見えない 実際に気づいた違いと行動を書く
前の会社は環境が悪かったので… 否定的な印象になりやすい 事実だけを書き、前向きな目標につなげる

また、複数の会社に同じ自己PRを使い回すのも避けましょう。3段目の「活かし方」は、応募先の仕事に合わせて書き直す部分です。

書いた後のチェックと次の準備

書き終えたら、次の点を確認しましょう。

  1. 冒頭の一文で強みが言い切られているか
  2. 根拠に、場面・期間・数字などの事実が入っているか
  3. 「活かし方」が応募先の仕事とつながっているか
  4. です・ます調か、である調かが統一されているか
  5. 日本語が分かる人に読んでもらい、不自然な表現がないか

履歴書全体の書き方は、履歴書・職務経歴書の書き方で紹介しています。面接でも自己PRはよく聞かれるため、同じ内容を1分ほどで話せるように準備しましょう。質問への答え方は、外国人向け面接でよく聞かれる質問が参考になります。

職務の経験が少ない方は、未経験歓迎の求人を見るから、必要な経験を比べてみるのもよい方法です。

よくある質問

Q. 自己PRは何文字くらいで書けばいいですか。 A. 応募先が文字数を指定している場合は、その指定に従ってください。指定がなければ、欄の大きさに合わせて、強み・根拠・活かし方の3段が入る長さにします。面接では、同じ内容を1分ほどで話せるようにしておくと安心です。

Q. 自己PRと長所は同じですか。 A. 同じではありません。長所は性格などの「良いところ」で、自己PRは、それを仕事でどう活かせるかまで伝える文章です。長所を書く場合も、根拠となる経験と仕事での使い方を足してください。

Q. 実務経験がないとき、何を根拠にすればいいですか。 A. アルバイト、学校での活動、日本語学習の取り組みなどを根拠にできます。大切なのは、その経験で何をして、どんな結果が出たかを事実で書くことです。経験の大きさよりも、応募先の仕事とのつながりが見られます。

Q. 母語が話せることは、自己PRに書くべきですか。 A. 応募先の仕事で使う可能性があるなら、書く価値があります。ただし「話せます」だけでなく、その言語で何をした経験があるかまで書いてください。仕事と関係がなければ、書かなくても構いません。

Q. 日本語に自信がないときは、どう書けばいいですか。 A. 一文を短くして、事実を順番に並べて書きましょう。難しい表現を使うより、正確で分かりやすい文のほうが伝わります。書いた後に、日本語が分かる人やハローワークの窓口で確認してもらうと安心です。

次のステップ

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最終更新日:2026年11月5日。制度は変更されることがあります。最新情報は出入国在留管理庁・ハローワークなどの公式サイトでご確認ください。

参考にした公的情報

制度は変更されることがあります。最新の情報は、出入国在留管理庁・厚生労働省などの公式サイトで確認してください。