経理・人事など管理部門で働く外国人|仕事内容と探し方

最終更新日:2026年11月5日

結論:経理・人事・総務などの管理部門は、会社の内側を支える仕事です。求人では、職種名だけでなく「どの業務を、どの範囲まで任されるか」と「日本語をどの場面で使うか」を確認することが大切です。 必要な日本語力は会社・職種により異なります。この記事では、管理部門の仕事の種類、経理に関連する日商簿記検定の位置づけ、日本語の使われ方、未経験から入るときの考え方、求人票の見方を整理します。一般事務や貿易事務との違いは事務職・貿易事務で働く外国人の記事で扱っているため、この記事では専門性のある管理部門に絞ります。

管理部門の仕事の種類

管理部門は、お金・人・会社の運営を支える部署の総称です。以下は一般的な分け方であり、会社の規模や業界によって担当範囲は異なります。小さな会社では、1人が複数の業務を兼ねることもあります。

部門 主な仕事の例 主に扱うもの
経理 日々の取引の記録、請求・支払いの処理、月次・年次の決算の準備 伝票、請求書、帳簿、財務諸表
財務 資金の管理、資金繰り、銀行とのやり取り 預金残高、資金計画
人事 採用、入社・退社の手続き、研修、評価制度の運用 履歴書、社員情報、人事制度
労務 勤怠管理、給与計算、社会保険の手続き 勤怠データ、給与、社会保険関係の書類
総務 備品・契約・社内行事・来客対応など、会社全体の運営の支援 契約書、社内規程、設備や備品
法務 契約書の確認、社内規程の整備、法律面の相談対応 契約書、法令、社内規程

人事と労務、総務と法務のように、会社によって部署が分かれていたり、まとまっていたりします。職業ごとの公的な説明は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)で調べられます。ただし、この記事の作成時に職業ページの本文を自動では確認できなかったため、各職業の公的な定義は掲載していません。詳しくは job tag の該当ページでご確認ください。

経理とそのほかの管理部門の違い

経理は数字を正確に扱う力が中心になります。人事・総務・労務は、社員や取引先と話す機会が増えやすい、という違いがあります。ただし、これは一般的な傾向であり、会社により異なります。求人票の仕事内容欄の動詞(「入力する」「確認する」「調整する」「説明する」など)に注目すると、実際の仕事のイメージをつかみやすくなります。

経理で関連する資格:日商簿記検定

経理の仕事では、簿記(お金の出入りを帳簿に記録する方法)の知識が役立つとされています。簿記の代表的な検定の一つが、日本商工会議所が実施する日商簿記検定です。公式サイトによると、級は次の5種類があります(2026年11月時点、出典:日本商工会議所・各地商工会議所 検定試験)。

級 公式サイトでの位置づけ(要約)
1級 高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、経営管理や経営分析を行うレベル
2級 高度な商業簿記と工業簿記を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できるレベル
3級 基本的な商業簿記を修得し、小規模企業の経理関連書類を適切に処理できるレベル
簿記初級 簿記の基本用語や複式簿記の仕組みを理解し、日常業務に活用できるレベル
原価計算初級 原価計算の基本用語と、原価と利益の関係を理解して業務に活用できるレベル

試験の日程、申込方法、受験料、受験の言語などは変わることがあります。受験を考える場合は、必ず公式サイトの最新情報を確認してください。

資格があるだけで採用が決まる、ということはありません。経理の求人でも、資格が必須か、歓迎か、なくてもよいかは求人ごとに違います。また、母国で会計や経理の経験がある場合は、日本の会計の仕組みとの違いに触れながら、経験を職務経歴書に書くと伝わりやすくなります。人事・総務・労務・法務に関連する資格は、この記事では公式ページで内容を確認できなかったため、紹介していません。

日本語力はどんな場面で使うか

管理部門で必要な日本語力は、会社・職種により異なります。JLPTの公式説明では、N2は幅広い場面で使われる日本語をある程度理解できるレベルとされています(出典:JLPT公式サイト)。求人票に「N2以上」などの記載があれば、一つの目安になります。

管理部門で日本語を使う場面の例を、次の表にまとめます。

場面 具体例
書類を読む 契約書、請求書、社内規程、行政に出す書類の案内
書類を作る 伝票や報告書、社内への通知、各種の申請書
メール・電話 取引先や金融機関、社員とのやり取り
社内調整 他の部署への確認、依頼、期限の相談

経理は数字や定型の書類が多く、人事・総務は社員への説明や調整が増える、という違いはあるかもしれません。ただし、会社によって異なるため、面接で「日本語を使う場面のうち、書く・話すの比重」を聞いておくと安心です。

ビジネスメールや敬語に不安がある方は、ビジネス日本語・敬語・メールの基本を参考にしてください。

未経験から管理部門に入るときの考え方

未経験から管理部門を目指す場合は、「いまの経験のうち、管理部門で近い部分」を探すことから始めましょう。以下は一般的な考え方であり、採用されることを保証するものではありません。

  • 数字を扱った経験:レジ締め、売上の集計、在庫の管理、家計簿の延長の記録など
  • 人と手続きに関わった経験:シフト作成、アルバイトの採用の補助、入退社の書類の整理など
  • 文書を整えた経験:報告書やメールの作成、資料のチェックなど

こうした経験を、応募する職種の仕事内容と結びつけて説明します。経験は、ご自身の実際の内容に合わせて書いてください。志望動機の作り方は、志望動機の書き方が参考になります。

未経験歓迎の求人があるかどうかは、求人票ごとに確認してください。まず事務系の求人から経験を積む、日商簿記の基礎を学ぶ、という進め方もありますが、どの道が合うかは人によって異なります。応募書類の書き方は職務経歴書の書き方も参考になります。

求人票で確認したいポイント

管理部門の求人は、同じ職種名でも仕事の範囲が大きく違います。次の項目を比べましょう。

確認項目 見るポイント
担当業務 経理なら入力中心か決算まで担当か。人事なら採用・労務・研修のどれか
部署の人数 少人数だと業務の幅が広くなる場合がある
使うシステム・ソフト 会計ソフト、勤怠システム、Excelの操作範囲
日本語の条件 「N2以上」などの記載、書類作成・電話・社内調整の割合
繁忙期 決算期、給与計算の締め日、入社時期などに忙しくなる業務の有無
残業・固定残業代 月の残業時間の目安、給与に含まれる残業代の時間数と金額
雇用形態 正社員か契約社員か。更新の有無

固定残業代(みなし残業代)とは、一定時間分の残業代をあらかじめ給与に含めて支払う仕組みです。厚生労働省のリーフレットは、募集や求人票で固定残業代制を採用する場合、固定残業代を除いた基本給の額、固定残業代に関する労働時間数と金額等の計算方法、固定残業時間を超えた分の割増賃金を追加で支払う旨の3点を明示するよう求めています(2026年11月時点、出典:厚生労働省)。契約後の条件は、労働条件通知書の見方も参考にしてください。

在留資格によって、できる仕事の範囲は異なります。希望する管理部門の仕事が自分の在留資格で認められるかは、技術・人文知識・国際業務ビザの基礎知識で一般的な考え方を確認したうえで、出入国在留管理庁または専門家(行政書士等)に確認してください。

管理部門の求人を探す方法

NAKAMA日本就職では、事務・管理系の求人を職種から探せます。まず事務・管理系の求人一覧を見て、仕事内容や条件を比べてみてください。日本語力に合わせて探すなら、日本語N2以上の求人も確認できます。

職種を絞るときは、「経理」で求人を検索するや「人事」で求人を検索するのように、キーワード検索が便利です。「総務」「労務」「財務」など、複数の言葉で試してみましょう。日本語や応募書類に不安がある方は、ハローワークの外国人雇用サービスセンターで職業相談を受けることもできます。利用の際は在留カードが必要です。

よくある質問

Q. 経理の仕事に、日商簿記の資格は必要ですか。 A. 求人によって異なります。必須としている求人も、歓迎にとどめる求人もあります。資格がない場合は、数字を扱った経験や、学習している内容を具体的に伝えましょう。

Q. 人事や総務は、日本語がどのくらい必要ですか。 A. 会社・職種により異なります。社員や取引先とやり取りする場面が多い職種ほど、話す・聞く力が見られる可能性があります。求人票の日本語の条件と、仕事内容の動詞を合わせて確認してください。

Q. 母国で経理をしていた経験は、日本でも評価されますか。 A. 評価は会社の判断によります。担当した業務、使ったソフト、規模を具体的に書くと伝わりやすくなります。日本の会計制度との違いは入社後に学ぶ前提の会社もあるため、学ぶ姿勢も伝えてください。

Q. 外国人が人事として外国人の採用を担当することはありますか。 A. 求人によってはあります。外国人社員の採用に関わる業務を明記する求人もありますが、すべての会社で同じとは限りません。仕事内容欄の記載と面接で確認しましょう。

Q. 管理部門の求人は、一般事務の求人と何が違いますか。 A. 専門性と責任の範囲が異なる傾向はありますが、会社により異なります。一般事務の仕事内容は事務職・貿易事務の記事で整理しています。求人では、職種名ではなく担当業務の中身で比べてください。

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最終更新日:2026年11月5日。制度は変更されることがあります。最新情報は厚生労働省(職業情報提供サイト job tag、ハローワーク)・日本商工会議所・日本語能力試験JLPT公式サイトなどの公式サイトでご確認ください。在留資格に関する最新情報・個別の判断は、出入国在留管理庁または専門家(行政書士等)にご確認ください。

参考にした公的情報

制度は変更されることがあります。最新の情報は、出入国在留管理庁・厚生労働省などの公式サイトで確認してください。